JOB DESCRIPTION
主たる役割は、ISMの適正管理、及び、航行中の船舶の安全確保です。衛星通信を利用し、航行中の船舶の動静を把握。航海計画に沿って航行しているかどうかを把握しつつ、海上の気象状況をふまえ、船長に対して必要なサポートを行います。機器の不具合やトラブルなど、不測の事態が発生した際には、工務スタッフと連携し、必要な措置を伝えます。海外出張による訪船活動の機会も豊富。アジアやヨーロッパはもとより、北米やブラジルに飛ぶこともあります。
また海務・工務の若手社員の多くが、世界の海を巡る乗船研修に参加。世界中の港に寄港しながら、操船、荷物の積載管理、甲板業務に至る船内業務全般を実践することで、船舶管理のプロにふさわしいスキルと心構えが身に付きます。
ハード面の管理を担い、航行中のエンジンや補機、ポンプ、通信機器等の状態を把握して、異常があれば船内の通信システムを介して本船乗組員に修理方法等の指示を出し、必要に応じて舶用メーカーや陸上業者による修理手配を行います。また年１～２回、海外も含む出張による訪船活動を実施。船の建造時や、ドッグで修理や補修を行う入渠工事の際には工務監督として立ち合い、必要な助言を行います。さらに座礁など万一の海難事故の際には対策プロジェクトチームを組み、船長と緊密に連携しながら事態の打開を図ります。
もうひとつ、本船から機器などの部品をはじめ、塗装補修用のペイントに至るまであらゆる資材・機材はもとより、船員の生活用品を含め、航行に必要な舶用品の手配も重要な役割です。コスト削減より船員ニーズを優先するのが正栄汽船の基本姿勢。オペレーター各社の深い信頼を得ています。
船を動かすには、船長をはじめ、航海士、機関士、通信士、甲板手や調理員など、多数の船員を確保する必要があります。海運業界には、こうした専門人材の確保を担うマンニング会社と呼ばれる事業者が存在し、船員配乗業務を一手に担っています。船員配乗担当は、
国内、及び、海外のマンニング会社と随時交渉を重ね、船員の確保やスケジュール調整を行います。また、マンニング会社への年1回の監査業務もあり、海外出張の機会も少なくありません。動かす船員は常時、約1,000名以上。責任は大きいけれど、それ以上の充実感・達成感が得られる仕事です。海務や工務と違って、海技士資格は不要。文系を含め、出身の学部学科に関係なく活躍できるのも、この職種ならではの魅力です。
なお、外国人社員も勤務する当社では、英語はいわば第二公用語。普通に会話し、着実に日常業務を重ねるうちに、必要な英語力が自然と身につきます。
営業部門の職場は、今治造船の東京事務所。日々の営業活動は、同じフロアに席を置く今治造船の営業担当と一緒に動くスタイルです。常にタッグを組み、新たな商談をリース契約で後押しするなど、ご要望に対して練りに練った提案で応え、着実な成果につなげていきます。10隻のコンテナ船調達を考えている海運会社に、5隻を販売、5隻をリース。たとえばそんな提案が功を奏し、数十～数百億円単位の大型受注につながるケースも珍しくありません。用船契約は10年から15年が基本。15年先を見通すスケールの大きな営業は、他にはない手応えと達成感に満ちています。
また、用船契約が終了した中古船舶の販売も、営業担当の重要な役割のひとつです。新造船営業とは異なり、こちらは正栄汽船単独で臨みます。正栄汽船の中古船売買船と今治造船の新造船商談とのパッケージ案件、裸用船案件にも取り組んでおります。
当社では保有船を自社で管理するほか、油槽船含む種々の船について国内外の船舶管理会社（シップマネージャー）と管理契約を結び、管理運営を委ねています。そうしたシップマネージャーの管理統轄を担うのが、船舶管理部の役割です。航行管理の実務はシップマネージャー各社が担うため、実際の管理業務が円滑に行われているかを機会をとらえて訪船・検船することで確認し、問題があれば適切に対応して確実な安全運航体制をサポートします。
また荷主や、ターミナルや、傭船者からのクレームなどの処理には船舶管理会社からの情報を基に対応しています。
個別業務に偏ることなく、船舶管理に関する幅広い知識と総合的な視点を駆使し、各国のシップマネージャーをサポートするところが、この仕事の難しさであり、面白さ。業務における改善・改革の機会も豊富です。日常業務は今治本社で行いますが、新造船の試運転や、点検・修繕の際の訪船活動など、国内外出張のチャンスも少なくありません。
一般に、各種事務を担う管理業務部門では、総務、経理、財務、人事、採用など、個別の担当に分かれていますが、少数精鋭体制の当社では、１人の社員が複数の業務を担うマルチタスクスタイルがスタンダード。新人時代に経理を覚え、やがて財務、資金調達、人事採用と、業務領域を広げるうちに、管理業務のオールラウンダーに育っていた…そんな社員が目立ちます。オペレーターやブローカー、損害保険会社など、海外企業との手続き業務も重要な役割のひとつ。英語は得意ではなかったけれど、英文の書類を処理し、英語で会話を交わすうちに無理なく英語をマスターする社員も多いようです。
また船舶のみならず、不動産や航空機など各種投資案件を担当する場合もあれば、自ら立案した採用計画に基づいて求人広告を手配することも。当社の管理業務は、事務職という画一的なイメージにおさまらない、アクティブな職種といえるでしょう。
